京極夏彦 邪魅の雫

 京極夏彦さんの新作の京極堂シリーズ3年ぶりの新作の邪魅の雫(9月27日には出てたみたい)を新宿のジュンク堂さんで買って今日読み終わった。
 817ページに及ぶ大作であいかわらず一気に読ませる傑作だけど読んでいて肩と目が疲れた。
 京極堂シリーズということでつぎつぎおこる事件に日本の戦後の歴史史的な事件の背景がちょっと気になる部分もあったりするけど。個人的には旧日本軍だけが悪いことしたんじゃなくマスコミだって悪いところあったと思うんだけどそういうのは描かれないんだよなー。
 勿論、小説は娯楽なんだし、こんだけ長編を読ませる京極夏彦さんの文章には全然文句のつけようがないんだけど。
 第一作目の姑獲鳥の夏からレギュラー陣が多数(なかでも中禅寺敦子さんはひさびさ登場)でうれしかった。主人公の一人である関口さんが今作ではちょっと成長したというか、いままでの駄目駄目人間と違う面が出てたのは良かった。まあ、ちょっとだけだけど。
 犯人はこのシリーズで初めて読んでいて(このシリーズは多分、推理小説ではないけど今作はちょっと推理小説っぽかったので)途中で判ったんだけど、最後のシーンはこう来たかーってびっくりさせられた。